プライム配信視聴勢なので、遅ればせながら本日2023/03/27、アニメ『お兄ちゃんはおしまい!(おにまい)』最終回を鑑賞いたしました。
適当な感想を書きます。
まひろとあらすじ
主人公でニートの緒山まひろは、マッド天才サイエンティストの妹みはりが作った薬で、女の子になってしまう…ねことうふ原作のTS系×日常系アニメ。『無職転生』のスタジオバインド、というだけあって、ちょっと変態的な職人芸が散見されて良かった。
だめぇぇぇぇえっ!
まひろとTS系
スタジオバインドの凄さはともかく、内容について。TS系が一つの売りとして始まったが、この設定はどういう効果を作品に与えていたのか?
性転換により、まひろと妹みはりとの関係が変化したり、おしまいニートのまひろが社会復帰(?)したりと、物語内での効果は色々あったが、これは特にTS系だからこそ、って効果でもない。(社交的になる麻薬を飲ませれば十分。)
むしろ(ほぼ100%男性と思われる)オタク視聴者を、同じくオタクであるまひろの視点に誘導する、という効果が一番大きいだろう。つまり、「男性のオタク」であり、同時に「女の子」であるまひろの視点から「女の子の世界」が語られることで、まひろの視点に視聴者も容易に入り込み、物語に没頭できるのである。
偉そうに分析すれば、視聴者にとっての主人公まひろは、可愛い女の子であると同時に、作品世界を見る助けでもあり、二重の役割を背負っている存在と言えるのだ。
もちろん、せっかくTS系なんだからもう少しなんかあっても良かった気もする。結局語られるのは、本当に男の知らない「女の子」ではなく、あくまで「男の妄想上の女の子の世界」であり(あんな百合なんて存在するのか?)、そこには男根的な…なんかツイフェミみたいになってきたのでやめよう。
女の子のでる日常系は好きで、『おにまい』も日常系として十分いいのだが、この作品とは違う捻りのあるTS系も見てみたい、ということ。なんかいいのないかしら?
まひろとアイデンティティ
話が逸れたので修正。TS系の効果であり、OPでもなんかやたら歌われた、まひろの「アイデンティティ」も作品のテーマだった。
まひろほど「男である」とかの属性に敏感なニートが存在するのか謎だが、このテーマは良かったと思う。(曖昧な感想。)
特にもみじちゃんと邂逅する第4話はお気に入り。完全にもみじに惚れてしまったまひろが、自分の恋愛がどのようなものなのか(ロリコンなのか?とか)わからなくなり、最後に「百合かあ」と呟くシーンは面白い。あまりの変化に、自分を一旦客観視しなければ何をしているのかわからない、まさに自身のアイデンティティが崩壊した瞬間である。
まあ、4話、エモかったよね。
(これはアニメの感想なのか。むしろ原作の感想のような気もするが、まあ、おしまい。)